日本の天皇家の家紋としても知られる菊❀
華やかな花姿、爽やかな苦味と甘い香りが魅力の菊の花✿
秋の彩りと健康を添えて楽しむ、毎日に深みと潤いを🌼
基本情報
🌸 名前:菊(キク)
🌸 学名:Chrysanthemum morifolium
🌸 科名・属名:キク科・キク属
🌸 別名:家菊(イエギク)、野菊(ノギク)、マム(洋菊)
🌸 英名:Chrysanthemum
🌸 開花時期:9月〜11月
🌸 原産地:中国
菊の特徴
🌸 花の色:白、黄、紫、ピンクなど
🌸 花の形:花びらのように見える「舌状花(ぜつじょうか)」と呼ばれる小花、中央の黄色い箇所は 「筒状花(とうじょうか)」と呼ばれる小花、が集まって1輪の花のように咲く
🌸 花径:3〜20cm前後
🌸 花序:沢山の小さな花(舌状花と筒状花)が集まってできた花の集合体で一つの大きな花に見える「頭状花序(とうじょうかじょ)」。
🌸 葉の形:切れ込みのあるギザギザの羽状葉
🌸 草丈:30〜100cmほど
🌸 香り:薬草のような爽やかな甘い香り
菊の花言葉
🌸 高貴(Nobility):日本の皇室・宮家の家紋や紋章に用いられたことから
🌸 高尚(Loftiness):「四君子(蘭・竹・梅・菊)」の一つで、徳が高く品格のある人にたとえられることから
🌸 高潔(Integrity):菊が清らかで気高い存在として尊ばれ、汚れのない品格を象徴することから

菊の由来・伝承など
🌸 「菊」の和名は中国語の「鞠(ジュ)」に由来する説、丸く咲く姿にちなんだという説、一年の最後に咲く花とされ、行きづまるといった意味を持つ「窮まる(きわまる)」に由来する説があります。
🌸 学名「Chrysanthemum」はギリシャ語で「chrysos(クリソス/黄金)」と「anthos(アンソス/花)」が1語になり、「morifolium」はラテン語の「Morus(モールス/桑)」と「接尾語-folia(ーフォリア/~の葉)」が合わさり、「桑のような葉」を意味しています。
🌸 別名の由来:
🌸 家菊(イエギク):中国原産の観賞用の菊
🌸 野菊(ノギク):日本の在来品種
🌸 マム:英語名の略で洋菊をさします。西洋で改良された品種。切り花や鉢菊など
🌸 中国では不老長寿の象徴とされ、邪気払いのため菊の花を浮かべたお酒は重陽の節句に飲まれる習慣があります。
🌸 中国から薬草として奈良時代に渡来し、平安時代には貴族や宮中行事で親しまれ、江戸時代には会園芸品種も作られ菊を多くの人が楽しめるようになりました。
菊の歴史・文化・風景との関わり
🌸 平安時代より薬用として用いられ、江戸時代には観賞用としても庶民に広がりました。
🌸 9月9日は、重陽の節句・重菊の節句(菊の節句)とされています。中国では物事を陰と陽に分けて考える習慣があり、陽の最大数の9が重なる9月9日は陽の気が強すぎ不吉と考えられています。見ごろを迎える菊の花は、邪気を払うエネルギーがある縁起の良い花とされているため、菊酒を飲み、長寿を願う行事がありました。
🌸 9月9日の重陽の節句は、江戸幕府が定めた節句の一つですがあまり知られていません。他には、1月7日人日(じんじつ)の節句(七草がゆを食べる)、3月3日桃の節句、5月5日端午の節句、7月7日七夕の節句があります。
🌸 菊は花もちが良く、片付けが簡単なため、お葬式、お墓やお仏壇の前に飾られるようになったとされています。
🌸 竹・梅・蘭・菊は四君子と呼ばれ、4種類の草花を徳が高く品格のある人という意味の君子と称えました。美しく尊い花として菊は愛されてきました。
🌸 皇室や宮家の紋章や勲章にも用いられ、日本文化の象徴とも言えます。
🌸 和歌や俳句にも多く詠まれ、秋の代表的な季語です。
菊の味と食べられる部位
🌸 食べられる部位:花びら(舌状花)
🌸 味の特徴:やや苦味があり、ほのかな芳香

菊で食卓を彩る活用法
🌸 サラダ・冷菜のトッピング
🌸 菊花のおひたし・煮物・酢の物・天ぷらに
🌸 和菓子・デザート・料理の彩りとして
🌸 菊花の甘酢漬け・シロップ・ジャムに
🌸 菊花茶・フレーバーウォーターに
🌸 エディブルフラワー氷としても◎
🌸 秋の行事食・祝いの席に
菊を暮らしに取り入れる楽しみ方
🌸 押し花やドライフラワーとして飾りに
🌸 季節のしつらえに使い、秋の雰囲気を演出
🌸 観察や自由研究にも最適
菊の保存方法と注意点
🌸 冷蔵保存:湿らせたキッチンペーパーに包んで密閉容器で保存(3日以内に使用)
🌸 乾燥保存:陰干し後、密閉容器で保存(菊茶などに)
⚠️ 注意:菊アレルギーをお持ちの方は、お控えください。
⚠️ 注意:観賞用の菊は農薬が使われていることがあるため、必ず「食用菊」と明記されたものを使用し、初めての方は少量からお試しください。
まとめ
日本の天皇家の家紋としても知られる菊🌼
菊は古くから長寿を象徴する縁起の良い花で、邪気払いとして重陽の節句でお酒に入れて飲まれたり、菊を入れたお風呂に入ったりしてきました。
菊は、秋の深まりを感じさせる爽やかな甘い香りとほろ苦さが魅力のエディブルフラワー。
菊花(キクカ)という生薬として用いられてきた歴史があり、暮らしの中でもお茶や料理として親しまれてきました。
見た目の華やかさに加えて、料理や暮らしに取り入れることで、風情と癒しを添えてくれる存在です。
日本の四季を味わうように、菊の美しさと魅力を楽しんでみませんか?